今年のマウイ御輿デザインコンテストでの優勝者はサトウ・ロリー先生率いるボールドウイン高校チームに決定いたしました。6年前にも一度優勝しているボールドウイン・ハイスクールチームは、今回で2度目の優勝という快挙です。
ホノルル・フェスティバルの社会奉仕活動として2004年に始まったのが、マウイ御輿コンテストの始まりでした。フェスティバルの活動をオアフ島以外の島に拡大し、マウイ島の若い人たちに日本の文化に触れられるような機会をあたえるというアイディアが、このイベントのきっかけとなりました。
マウイ島の高校では毎年、その年ごとのフェスティバルのテーマに沿った御輿のデザインを競い合います。3月13日から15日に行われる、今回で第15回のフェスティバルのテーマは「Heart of the Pacific, Creating our Future (異文化をはぐくむアロハの心を未来へ)」となっています。そのテーマを元に、マウイ島にある4つの高校、ボールドウイン高校、カメハメハ高校、ラハイナルナ高校、そしてセント・アンソニー高校がお互いの感性を競い合いました。どのデザインが最もテーマに沿っているかどうかを基準にして、ホノルル・フェスティバル財団の会員たちが選考を行っています。
そこで今回、ボールドウイン高校で日本語を教えているサトウ先生とお話をする機会を頂き、どのようなプロセスを経てデザインが完成したのかを聞いてみることにしました。
サトウ先生:「はじめに私たちがしたことは、フェスティバルのテーマである『Heart of the Pacific, Creating our Future (異文化をはぐくむアロハの心を未来へ)』についてのアイディアをお互いに好きなように出し合うことでした。そして、それぞれの生徒に個々の御輿のデザインを考えさました。その次の週には、小さなグループに分け、個々が準備していたアイディアを披露しあい、そのグループで一番よかったアイディアを選んでいきました。第三週目には、グループごとで選ばれたデザインが掲示板に紹介され、さらにその中から一番いいデザインを決める投票をしました。選ばれたデザインを元にして、様々な要素をさらに取り入れていき、最終的なデザインを決めました。第四週目入ったころに、生徒たちは御輿の元となるデザインを決め、さらにデザインが得意な生徒たちはボールドウイン高校を象徴できるような、最終的な御輿デザインへと仕上げていきました。」
すべての生徒がデザインに取り入れようと合意したアイディアには、ハワイの文化を代表する、フラ、レイ、ティキの彫り物、カヌー、サーフィンの伝統継承が挙げられていました。さらに自然、太平洋、魚・クジラ・イルカなどの海洋生物の保護も重要な要素として挙げられていました。
日本語クラスの生徒たちは、日本様式の家やお弁当箱、ハンカチ、日本の学校のルールなど、アメリカではない日本の習慣に興味を示しているようです。またさらに、食べ物や伝説、伝記、言い伝え、日本のお笑い、漢字の起源などに興味を示す生徒もいるようで、日本文化への興味は尽きない様子です。
サトウ先生によると、ボールドウイン高校の生徒たちは、フェスティバルに参加することをとても楽しみにしているようです。 サトウ先生:「このフェスティバルは、ハワイでもっとも大きな日本文化に触れる機会です。生徒たちはこのフェスティバルに参加することができ、さらに展示物やパフォーマンスを観察し、学ぶことができます。 そして生徒たちには、日本語や日本文化に興味のあるほかの人々と交流するすばらしい機会が待っています。さらに、生徒たちは、自分たちで作った御輿をパレードで披露することができ、一生懸命頑張ったという達成感を感じることができます。日本や環太平洋からの参加団体のパフォーマンスをみたり、日本の食べ物を楽しんだり、アートにふれ、できるだけたくさんの事を、このフェスティバルで吸収したいと思っています。そして一番の楽しみとして、パレードに実際に参加することを待ち望んでおります。」
コンテストで優勝した御輿は、フェスティバルが行われる週末に、ハワイ・コンベンションセンターにて披露されることになっています。フェスティバルにはサトウ先生とともに29人の生徒がボールドウイン高校からワイキキに訪れます。パレードでは彼らのデザインした御輿が披露される予定です。ぜひパレードに足を運んで、彼らが一生懸命作ったお御輿をご覧ください。ボールドウイン高校の生徒たちの応援、よろしくお願いします!
ハワイ・スーパーフェリー社がマウイ御輿コンテストで優勝したボールドウィン高校の生徒達と先生のオアフ島までの往復チケットを提供して頂きました!