ホノルル・フェスティバル財団は4年連続参加のディセンダンスの皆様をお迎えできることを非常に誇りに思います。このオーストラリア原住民のグループは世界的にも人気があり15カ国以上で公演しています。
ナルー・アボリジニ・ダンス・カンパニー出身のディセンダンスは、アボリジニとトレス海峡諸島民からなるシドニー初の独立したプロのダンスグループで、1993年に設立されました。ナルーには「脚を振る」という意味があり、ノース・クイーンズランドのケープ・ヨーク半島に伝わるダンスのスタイルもそう呼ばれています。1999年、ディセンダンスという名称に改名、様々な種族のアーティストも受け入れてグループを再編成しました。彼らのモットーは「共通の目的に向かって一丸となって戦う」、これには彼らオーストラリア原住民の文化と伝統を保存し広く伝えていくという願いが込められています。
オーストラリア原住民はオーストラリア大陸及び近隣の島々では初の居住人類です。トレス海峡諸島民と原住民を指し、オーストラリアの全人口の2.5%を占めています。40,000年~70,000年前から居住し始めたと言われていますが、原住民の歴史によれば時が始まったときから生存しているとされています。
彼らの言語はオーストラリア外のどの言語とも繋がりがありません。350から750種類の方言がかつて存在したと確認されており、18世紀頃まではそれと同じくらいの種類あったと言われていますが、21世紀の初めには200種類の土着オーストラリア語に減少、その中でも20種類の言語以外は絶滅の危機にさらされています。
音楽は彼らの文化保存に大変重要な役割を果たしています。アボリジニの伝説によると彼らの祖先たちは動物から人間に姿を変え、この土地に住み着き人口を増加し、子孫が繁栄していくような掟を築いたと言われています。
彼らは歌や踊りや音楽を通して子孫繁栄の力と知恵を伝承してきたのです。ディジェリドゥーは吹奏楽器で1メートル以上長く、1500年以上前の古木材で作られています。踊りと歌の演奏には叩き棒を用いることもあります。
ディセンダンスの世界音楽アート・ディレクターであるホセ・キャラーコとメンバーはアボリジニ・ダンス・グループがいまだかつて手掛けたことの無い新しいジャンルを開拓、それは他の文化とのコラボレーション。フラメンコ、インド、中東、アメリカインディアン、南米、アジア、アフリカの歌と踊りのエキサイティングなフュージョンを実現しています。 ディセンダンスはオーストラリア及び世界に、彼らの素晴らしい伝統と現代の原住民の文化と音楽を発信しているのです。ホノルル・フェスティバルにいらっしゃる皆様は彼らのエキサイティングなパフォーマンスを再び見る機会に恵まれます。是非、お楽しみに!