ホノルル・フェスティバル最終日となる3月16日(日)、全ての催しのフィナーレを飾るグランドパレードがワイキキのカラカウア通りで開催されました。
パレードのスタート地点となっているフォート・デ・ルーシー公園には参加団体の皆さんが大集合し、ワクワクとはやる気持ちと「ついに本番!」という緊張感が漂っていました。そして、カラカウア通りの沿道は、良い場所でパレードを見ようと、始まる前からたくさんの観客の方々で埋め尽されました。そして、パレードが始まると、観客の皆さんの笑顔と拍手で一斉に沿道が明るく湧き上がりました。
パレードの先頭を飾ったのはアメリカ海軍のマーチングバンド。アメリカ国旗と海軍の旗がやって来ると、沿道に座っていた人の中には、すくっと立ち上がり、帽子をとって迎える人も見かけました。さすが愛国心の強いアメリカです。
そして、次にやって来たのは、ホノルル市長のムフィ・ハネマン氏。オープンカーに誰も乗っていないと思ったら、歩いての登場。その親しみ易さが人気の秘密かもしれません。沿道からは「ムフィー!」と声が掛かっていました。
更に、桜の女王、水仙の女王、ホノルル姉妹都市広島の親善訪問団と続き、2008年冬にオリンピックを控えた北京オリンピックのマスコット達も登場しました。北京ということで、初参加となる地元の 4つのライオンダンス(中国獅子舞)グループと所狭しと掛け回る長い長い龍が応援に駆け付けました。ライオンダンスのライオンは、中に入っている人が次々に入れ代わり、大人の入った激しい動きをするライオンが急に小さな子供の入ったヒョコヒョコと歩くライオンに変わるなど、楽しい演出がされ、会場をわかせていました。
また、1951年に設立されたハワイ沖縄連合会の皆さんの大人数でのエイサーは、年々その迫力が増しているかのように感じられました。オアフ島のカポレイ高校のマーチングバンドには、地元とあって更に大きな拍手が送られました。
そして、今年も日本からのたくさんのフラ・グループの皆さんが参加してくださいました。大分のハノハノフラ の皆さんは、ボランティア活動にも力を入れていらっしゃるグループで、今回のホノルル滞在中にクアキニ・老人ホームへも訪れたということでした。
地元の年配の方は、元気でエネルギッシュな園田学園や東京実業高等学校のダンス姿に感動し、思わず抱きしめてしまう姿も。他国から来た名前も顔も知らない子供達であるにも関わらず、目の前で一生懸命にパフォーマンスを見せるその姿に、我が孫を見るかのように感激してしまうのでしょう。
そして、御輿の「わっしょい!わっしょい!」というかけ声が聞こえてくると、いよいよパレードのクライマックスです。祭りのかけ声と共に参加者も観客の皆さんもヒートアップ。
観客の皆さんは、かけ声と共に持ち上がる御輿の踊るような様子や御輿が倒れそうになるハプニングさえも楽しんでいました。
パレードには、神奈川県湯本粋興会の方をはじめ大人が担ぐ「稲穂大人御輿」と子供が担ぐ「稲穂子供御輿」、ハワイらしくパイナップルの形をした「パイナップル御輿」、そして、大きな相撲力士の姿のヒルトン・ハワイアン・ビレッジ「相撲御輿」など様々な御輿が参加しました。また、ホノルル・フェスティバルの一つのイベントでもある「マウイ御輿デザインコンテスト」で優勝したマウイ島のカメハメハ高校の皆さんも、優勝したデザインの御輿を担いで参加しました。
そして、パレードの最後の最後は、遠くからでもその迫力が伝わってくるホノルル大蛇山の火を吹く大蛇。半鐘の音と共に暗闇の中を進んでくるその巨大な姿は、初めて見る人を驚かせました。
パレードの終点となるカピオラニ公園では、自分たちの出番を無事に終えて、ほっとした様子の皆さん。
中には、精一杯演技ができた満足感とそれに答えてくれた観客の皆さんからの声援に感動し、感極まって泣いている人もいました。
パレードの途中、ほんの一時、雨がぱらつきましたが、すぐに止み、雨上がりの透き通った空気の中でパレードは終了したのでした。