第18回ホノルル・フェスティバルの最終日となる2012年3月4日(日)、ワイキキのカラカウア通りにてグランドパレードが開催されました。
4時半からのパレードにも関わらず、沿道には早くから多くの人がつめかけました。 昨年のパレードは、東日本大震災の影響で一部の日本からの参加グループがホノルルに来れなかったこともあり、いつもより少し短いパレードになってしまいましたが、今年は常連のグループもしっかり揃って賑やかにパレードが行われました。
パレードが始まる前のお楽しみがパレードルートの途中にある4つのパフォーマンスエリアで行われるオープニングパフォーマンスです。スタート地点となるフォート・デ・ルッシー公園前では、ユース シアター ジャパンのダンスと東京外国語大学フラ・タヒチアンダンス部 Welina! のポリネシアンダンス、ワイキキショッピングプラザ前では、昨年から参加してくれている韓国の仁荷(インハ)大学校のチアリーディングチームとダンスチームによるパフォーマンスが行われました。若いメンバーのグループが見せてくれる力いっぱいのパフォーマンスは、見る人達を元気にしてくれます。
そして、特別招待席が用意されているモアナ サーフライダー ウェスティン リゾート ホテルの前では、山田邦子さんや倍賞千恵子さん、コシノジュンコさんをはじめとする日本の著名人からなるスター混声合唱団の合唱が行われました。スター混声合唱団は、癌に立ち向かう人達とその家族を応援するために2008年に結成された合唱団で、ホノルル・フェスティバルの終わった後にも病院への慰問やチャリティーコンサートを行ったそうです。
4つ目のパフォーマンスエリアとなるパシフィックビーチホテル前では、日本の誇るべき武道を紹介すべく日本空手道松濤會 ぶらり庵による空手の披露とホノルル・フェスティバルのために素敵なテーマソングを作ってくれたウクレレミュージシャンの平井大さんの演奏が行われました。
そのオープニングパフォーマンスが終わると、いよいよパレードの始まりです。いつものようにホノルル警察のバイクに先導される形でパレードの先頭が見えてきました。
まず初めに見えてきたのはホノルル市長のオープンカー。しかしその車には市長の姿はなく、車の前を見ると、ホノルル・フェスティバルの半被を着て沿道の人達に手を振りながら小走りに走る市長の姿がありました。陽気なホノルル市長の行動に驚かされたと同時に、その人柄に親近感を感じました。
続いて、新潟県長岡市の森民夫市長と映画監督の大林宣彦監督を乗せたオープンカーがやって来ました。新潟の長岡花火でつながったお二人です。 大林監督は、長岡花火を描いた映画を製作し、今回のホノルル・フェスティバルで日本での公開に先駆けてその映画を上映してくださいました。また、長岡花火の町 長岡市とホノルル市とが3月2日に姉妹都市提携を結んだ記念でもあり、これから益々、ホノルル市と長岡市のつながりは深まっていくことでしょう。
続いて、ミス チェリーブロッサムやミス チャイナタウンをはじめとするハワイの美女達がにこやかな笑顔を振りまきながら通り過ぎ、その後をホノルル・フェスティバルの各ステージで素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたグループの皆さんが続きました。
韓国、フィリピン、台湾、オーストラジリア、タヒチ、アラスカ、日本と太平洋を挟んだ国々の民族や文化を思わせるグループが次々とやって来る様子に、世界がここハワイに集まって一つになったように感じました。パレードに参加したどの国の人もみな笑顔で手を振り、それに応えるかのように沿道にいる観客の皆さんも笑顔を返す、そこには笑顔があふれ、誰もが幸せそうに見えました。
パレードの途中、雨が落ちることが何度かありましたが、沿道の人が減ることはなく、雨さえも気になっていないのではないかと思えるほど、誰もがパレードに夢中のようでした。
パレードが無事終わり、振り返ってみると、昨年はホノルル・フェスティバルの前夜に起こった東日本大震災で日本からのグループが参加できないということがあり、フェスティバルの開催さえ危ぶまれたことを思い出しました。そして、日本をはじめ様々な国の人がホノルル・フェスティバルに集まって来れるというのは、何事もなく、皆が平穏に暮らすことができているということで、この上なく幸せなことなのだと改めて気づかされたのでした。