2013年3月1日(金)、エデュケーショナル・スクールツアーが開催されました。エデュケーショナル・スクールツアーは、これまでオアフ島の学校を対象としたプログラムでしたが、今年は一般にも開放されました。
今回は、オーストラリアの原住民の踊りを観賞したり、福岡県の大蛇山についての学習、そして和太鼓、韓国の楽器、よさこい踊り、おりがみ、いけばな、茶道などの体験と、例年以上に多岐にわたったプログラムが用意されました。
エデュケーショナル・スクールツアーは、“短い時間” の中で、見たり、聞いたり、体験しながら、様々な国の伝統文化を学べるというのが特徴で、毎年、参加の先生方や付き添いの親御さんからもその点で高い評価を得ています。
和太鼓を楽しそうに叩く生徒たちの姿を見ながら、ハワイ・バプテスト・アカデミーの先生は、「見たり聴いたりするだけでなく、太鼓をたたくなど生徒たちが実際に体験できたことがとても良かった。学校に帰って体験したことをみんなでシェアしたい。」とおっしゃっていました。
ニューホープという学校のCeleste(セレスト)ちゃんは、韓国の伝統音楽に使用される横笛テグムに挑戦。フルートを習っているということで、フルートとの違いを聞いてみると「重かった・・・」と一言。確かにフルートより太さも長さも倍以上の大きさがあるため、一人で持つには少々大変だったようです。いつも練習しているフルートと似ているものの異なる素材、大きさの楽器が他の国にあることを知った瞬間だったでしょう。一緒に来ていたお母さんもこんな機会はなかなかないので、子供たちに貴重な体験をさせることができていると、カメラ片手に笑顔で語ってくれました。
ひと際、笑顔があふれていたのが、台湾国立台北芸術大学の皆さんとの楽器演奏と獅子舞を体験するコーナーでした。リズムを刻み、高らかに響くドラの音ときらびやかでちょっと愛嬌のある顔をした獅子の舞は、子供たちを巻き込んだ楽しい体験学習となりました。
日本の伝統である茶道の体験では、茶道で使われるお茶碗やお道具の説明、茶道に残る古くからの日本の精神論について聞き、たてたお茶をいただきました。以前に茶道を体験したことがあるかという質問に、ある高校生グループの3分の1程の生徒たちが体験したことがあると答えたことに少々驚きつつ、移民の時代から続く日本とハワイのつながりと今なお日本の文化がハワイで大切に守り伝えられ、身近にあることを改めて感じました。心静かにお茶を一服いただくその空間には、ほどよい緊張とゆったりとした時間が流れていました
これまで見たことがなかったような異国の文化に触れたことは、子供たちの心に何らかの種を残したと同時に、更に広い世界があることに気づく機会になったのではないかと思います。第19回ホノルル・フェスティバルの「世界を変える合言葉 ~交流・学び・そして感動~」というサブテーマにあるように、多くの子供たちがここで様々な文化に触れ、体験したことから何かを学び、感動し、世界に目を向けたとき、世界はより良い方向に向かって変わっていくのだと信じています。